「・・・」
森のざわめきが身体中に響き
一息つくと共に
私は再び口を開く
「本当は湊の言ってることも分かるの。
この11年間、湊はこのためだけに生きてきて。
だから私とのことちゃんとしないと、前に進めないっていうのも分かる。
でもね・・・
私は物心つく前からここにいて。
両親に捨てられた私にはここしかなかった。
ここで生きていくしかなかったの…。
自分が最低なことをしてきたのも分かってる。
罪のない人を犠牲にして、自分の身を守ってきたのも分かってる。
それでも私にはここしか…
このネバーランドしかなかった。
どれだけ苦しくて辛い日々が続いても…
それでも私を必要としてくれた。
私という存在を欲してくれた。
湊がこの国の全てを奪うたいと思うなら…
私はそれを阻止しなくちゃならない。
それが私の使命であり、今まで生きてきた意味だから」
私たちに幸せな未来なんてない
結局最後の最後まで
戦うことだけが
私たちの生きる意味なのだから



