「理由?」 「11年前。 この年、東国という一つの国が消滅した。 汰国の暗殺部隊によって。 罪のない多くの国民が殺されたんだ」 11年前 初めてのミッションの舞台でもある東国 忘れるはずもない 忘れられるはずがない 「俺はどうしても、何としても知りたかった。 どうして東国がこんな目に合わなくちゃいけなかったのか。 どこのどいつがこんなこと企んだのか」 「…どうして?」 私の疑問に 湊はあざ笑うかのような笑みを浮かべる 「俺が東国の次期総統だったから」