Black Light


やばい

そう思った時にはもう遅かった


強い力で腕を掴まれ

こっちを睨むように見つめている湊



「こんなとこで何してんの?」


「…」


何も言えなかった

言えるはずもない


湊を追いかけてこんなところに来たなんて




「湊こそ…

湊こそここで何やってんの?」



「…。
今聞いてんのは俺なんだけど」




張りつめた状況の中

ふと廊下から数人の足音が聞こえた


その音はどんどんと大きくなり


徐々にこちらへと近づいてくる