Black Light


何となく

そこから立ち去ることができなくて


放心状態のまま狂ったように一点を見つめていると


突然辺りに鳴り響いた警告音


何か緊急事態が起きた時にしか鳴らないこの音が


私の脳内を突発的に働かせた



ここから出なくちゃ



そう思って焦った瞬間


目の前の黒い塊にぶつかった




「っ…」




「悠里?」