すると後ろからヒールと音が聞こえた。 振り返ると綺麗な女の人が立っていた。 「あなた…岸辺 野衣さん?」 えっ? なんであたしの名前知ってんの? あたし、コノ人と初対面なんですけど。 「いきなりごめんなさい。 あたくし、本上 華奈子と申します。本上財閥の社長の娘ですの。よろしく」 「よ、よろしく…」 「放課後、 お時間よろしいですか?」 「…はい」 「それでは放課後お迎えにあがらして頂きます。」 「はい。」 「それでは。」 本上さんはペコッと頭を下げると坂道を上がって行った。 .