「ヘー! 麻美ちゃんが、お見合いですか!」 麻美が玄関に入ると、藤堂の大きな声が聞こえた。 麻美の父親が、早速藤堂に話したようである。 これに黙っていられない麻美は応接間に顔だけ突っ込み、藤堂に軽く挨拶をすると、 「ちょっと、お父さん! 藤堂さんに余計なこと言わないでよ!」 と、二人の話に割って入った。 「あぁ、麻美ちゃんか、おかえりなさい! 聞いたぞぉ?」 藤堂はまるで小さな子どもに話をするかのように、にこにこと明るい笑顔で麻美に声を掛けた。