それにしても、四連休明けのこの日は、朝から多くの患者が訪れた。

(といっても殆どは地元の老人たちで、相変わらず重症の患者などはいないのであるが。)

 こういった連休明けによくある事ではあるが、しかしながら夕方になる頃には、さすがの麻美も「やっと笑顔を作り出せている」といった様子であった。



「本当に疲れたわねぇ」

 定時を少し過ぎ、ようやく仕事を終えた麻美は、一つ歳上の同僚と共にスタッフルームへと戻った。


 そして同僚ととりとめもない話をしながら、それぞれのロッカーを開けると、それぞれの鞄から携帯電話を取りだし、そこにメールが届いたり着信が残っていたりしないかのチェックを始めた。