この休日中アメリカに滞在し、日本での平凡な毎日を忘れるかのように楽しく過ごした佐竹もそれは例外でなかった。

 PCを開いた途端にあふれ出した現実に日常の始まりを嫌でも感じさせられた佐竹は、なにやらガックリとうなだれるのだった。

 連休と連休の間の中2日も休みをもらい9連休をとっていた佐竹であるから、そこに溜まったメールの量は大変なものであった。


 
「さすがですねぇ!」

 すっとんきょうな声を上げたのは、佐竹の後輩、中瀬であった。
 佐竹の後ろでは、中瀬か、ともすれば羨望の眼差しで佐竹に届いたメールの一覧を見ていた。