そして、

「分かった! 私も今夜はトコトン付き合うわ!
 明日の事なんて、私も知ーらない!」

二人は顔を見合わせると、可笑しそうに声を上げて笑った。
 
 
 冴子は再びカウンターの横に立つウェイターに声を掛けると、ドリンクのメニューを持ってくるよう依頼した。

 もう何杯も飲まなくとも、冴子には真理江が酔って眠ってしまうのは予測できていた。

 そして、例え明日会社を休む事になったとしても、今夜はゆっくり眠らせてあげたいと思っていた。







 
 ~『揺れるベイビーたち』真理江~