全てを理解した真理江には、これ以上ここに留まる理由が見付からなかった。


 真理江は来た方向へと向き直ると、足早に歩き始めた。


 そして駅に向かい、真っ直ぐに歩き始めた。

 決して振り向かないと決めて――







~『ベイビーたちのプライド』 真理江~