「ね?」と麻美が視線を投げかけた百合子の顔に、この時ばかりは何とも言えない誇らしげな表情が浮かぶ。

 しかし、

「そうなのよね、麻美ちゃんは私の娘なのよね」
 
と言い終わると、また思い出したように
 
「でも…あぁ、どうしましょう。おばさんがお見合いする訳でもないのに、おばさんがドキドキしてきちゃったわ」
 
と、麻美に緊張を漏らすのだった。


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