昨夜の話はこうだ。


 彰人たちが約束した和食料理屋に着くと、真理江を除く女性メンバーは既に到着しており、彰人が予約しておいた個室の部屋で各々が思い思いのところに座り、にこやかに談笑していた。


 初めて顔を合わせる女性社員がいる事もあって、やはりその個室の扉を開けるのに気恥ずかしさがあるのだろうか。

 彰人は一呼吸を置いた後、ゆっくりとその扉を開いた。


 するとその瞬間、そこにいる全ての女性陣の視線は彰人たち男性メンバーに集まった。


 いつもの事ではあるが、こういう場面というのは何か試されているような心地になるのだった。




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