一方その頃修司たちは……


「大魔王は…女だったんですか!!?」


修司は瞬きもせずに叔父を見た。


「やっぱ知らなかった?あははははっ!面白ー」


叔父はまたケラケラと笑っていた。


「真知子ちゃん、それ知ってんのかな??ちょっと行って来ます!」


修司は走った。


「修司先輩!プリンのおかわりは?」


「また後で戻ってくるから置いといて!」


テーブルには、修司の食い散らかしたプリンのカップが50個ほど転がっていた。


「真知子ちゃん!」


…あ、修司くんだ。


「ちょうど良かった、修司くん。今から面白いの見れるよ」


「……面白い事?」


「真知子!これでいい?」


順子さんが出てきた。


「キャアアアアアア------!!!!」


修司くんは叫び声をあげた。


修司くんの目の前には、自分(にそっくりな奴)が、女子の制服を着ている…。


「あはははははは!!」


私は爆笑してしまった……。


「やめてェ――!!!」


……修司くん。女言葉になってますよ………。


「つまり、私は女だし。別に女が好きって訳じゃないから。」


順子さんはスカートをピラピラさせながら言った。


「てゆーか私、もうハタチなんだけど、高校の時の制服とか恥ずかしい…」


いやいや……
年齢の問題じゃないかと…………。


ハタから見れば、女装趣味の危ない男ですよ…。


修司くんは恥ずかしすぎて……顔が本気でタコみたいだし…。


「もうバイトの時間だから行くね!真知子、修司。また遊んでね!!」


順子さんは去って行った。


「え、あのまま帰るの…」


修司くんは心配そうに順子さんの後ろ姿を見ていた。


「大魔王……恐るべし」