「……窓が開かない」


……ん?今度は何?


「窓が開かないって事はもしかして酸素がたりなくなって酸欠で死ぬかも知れない!!!!」


んなワケねー


「二炭化酸素ガスが流れてきて殺される可能性も!! 怖い!」


アンタの方が怖いわ。


「おろせぇぇえぇ!!」


修司くんが暴れて観覧車が揺れる。
コイツと一緒にいたら死んでしまうんでないか?ウチ、そー思う。


修司くんは上に空気穴のようなモノを見つけて落ち着いた。


「いい眺めだね。気持ちが安らぐよ」


うん、そうだね。あんたがいなかったらね。


観覧車はてっぺんについた頃、修司くんが真剣な顔で話しだした。



「真知子ちゃん」


…普通にしてれば本当に格好いいのになぁ…。
私は修司くんを見つめ、修司くんも私を見て話した。


「キミは、俺の話、馬鹿にしないで聞いてくれるんだね」


…え、いや。確かに馬鹿にはしてないけど呆れてはいるよ。


「俺は今まで、笑われたり、馬鹿にされたりしてキミみたいな人は初めてなんだ。」


…え、え~?他の人も同じ反応だろ…。


「それが凄く嬉しくて…なんか、俺もしかしてキミの事を…えっと…上手く言えないけど…」


…ん?なんか妙な雰囲気。


「俺と付き合って下さい!」


……!!


え? え? 


予想外の展開になってきた~~~~!
ここで次回予告!


って違うか。


どうしよう…。


修司くんは目をキラキラさせながら私からの返事を待っている……。


“キュンッ“


ハートに矢が刺さるとは、こうゆう事なのだろうか。


「お願いします!」


……言っちゃった。


私はこの時、これからこの被害妄想な彼氏に振り回される人生を送ることは知らなかった。
(てか認めたくなかった。)