敵意むき出しなハゲ天使。


「あっ焼けたぁ」


「本当だぁ。上手くできたねぇ」


ウフフフフフ……


「…って和んでる場合じゃないのよ!私達はライバルなの!!」


ハゲ天使は私を睨んだ後、ぷいっとソッポを向いた。


「ねぇ、皆でかくれんぼしよーぜー」


大和くんはセレブな感じがしない。普通の小学生って感じ。
大和くんの提案で、かくれんぼをすることとなった。


ジャンケンの結果、ハゲ天使が鬼になった。
…広すぎてどこに隠れればいいか分かりません。


とりあえず適当な部屋に入ろう…。


……ガチャッ
ドアを開けるとそこには、壁をピンク色に染められた部屋だった。


ぬいぐるみや、人形など、カワイイものがたくさん置かれている。
でもまだ整理されていない所を見ると、多分ハゲ天使の部屋なのだろう。


―――――ガチャアァアァン!!


「え゛っ!?何の音!??」


私が驚いた後、あの男が叫んだ。


「ドロボーだ――――――!!」


私は音がした方に駆けつけた。


その場所は、一階のリビングで、ガラス窓が割られていた。


「ドロボーがこの窓を割って侵入してきたんだよ!!」


窓ガラスの破片の所には、野球のボールが転がっていた。


………ドロボーじゃないんじゃ…?


「もしかしたら宇宙人かも!!」


………ハ?


「こんな小さい隙間から入れるのは宇宙人だよ!!」


いやいや、野球少年のホームランボールでしょ。


「恐ろしい!!一刻も早く見つけださなければ!!」


……………。


私達三人は呆然としていた。


「お兄ちゃん」


ハゲ天使が口を開く。


「宇宙人って本当にいるの?」


…そこに突っ込むんですか。