「柏原さん、もう俺、分かってるんだよ。」


…よしよし。


「キミがマフィアの手下だってこと…」


「…え?」


おっ、ケツ子びっくりしてる。


「とぼけるな!その乳にミサイル隠してるんだろう!!」


「はあ??」


ケツ子はあっけにとられている。
うんうん、その調子。


「今白状すれば、見逃してやらんことは無い。」


ケツ子からの言葉は無かった。


「ふ、言えないようだな。まあいい。二度と俺に近づくな!!」


………よっしゃー!!決まった!
私は小さくガッツポーズをした。


「…分かった。修司くんがそこまで言うなら……」


ケツは乳から何か取り出した。修司くんは身構えた。


(ここでミサイル発射か??)


………出てきたのは、パット。
ケツ子は、よせて上げて、パットも入れていた…五枚も。


「これがミサイルか……」


…修司くん、違うから!!


「これ全部外すわ。それでいいんでしょう?」


………ほ、本気だ。ケツ子は、パットを入れていた事実を明かしてまで修司をモノにする気なんだ。


『ホシが降参した模様です!!どうしますか?』


修司くんはパットを手に取り言った。


「…え?あ、うん。とりあえず…ミサイル返してあげなさい。」


私はケツ子が気の毒に思えた。


…ケツ子は去って行った。
……パットをつけて。


「いいの?」


「うん、あれミサイルじゃなかった。私の勘違いだった」


…苦しい言い訳。


「…真知子ちゃん、俺、分かってたよ」


「……え?」


「ヤキモチ、焼いてくれてたんだよね。」


………ヤキモチか…そうなんだろうなあ。
修司くんは、分かってたんだ。私の嘘。


「…ごめんね。」


私は謝った。


「俺も…ごめん。でも…嬉しかったよ」


修司くんが言った。
やっぱり、私は修司くんのことが好きなんだなあ。被害妄想でも、いいや。