また、修司くんは病院送り。同じく頭を強打。


「またかアイツ!?」


慎一さんは呆れ気味。


「皆!修司が目覚ましたで!!」


慎二くんの声で、皆が病室に入った。


「修司くん……大丈夫…?」


修司くんは、病室のベッドから起き上がった。


「…うん……」


修司くんは強打した頭部を抑えながら、私の方を向いた。


「……なんか、うろ覚えなんだけど…自分が記憶喪失になる夢を見た……」


……あなたソレ、夢じゃないんですよ…


「えっ!てことは、記憶戻ったん??」


「……多分」


「じゃあ、一週間前の夕飯言ってみい!」


……それは分かんないよ。


「あ…じゃあ、夢じゃなかったんだ。じゃあ、真知子ちゃん、ドレス見たんだね」


「うん」


私は、はにかみながら頷いた。


「あのドレス…真知子ちゃんに着てもらいたくて…だから今回、大阪に来たんだ」


…そうだったんだ……。


「俺の記憶が正しければ…明日帰る事になると思う。明日帰る前に…あのドレス、試着しに行こう」


「え、でも病院は…」


「大丈夫。明日退院出来るって」


修司くんは笑って言った。