―――……
こんな日を迎えられるなんて
そう、今日は……―――
「絢音、綺麗だよ」
「ありがとう…美々ちゃん」
あたしは、真っ白なウェデイングドレスに身を包み、控室に座っていた。
「美々ちゃんがやってくれた爪、すっごく可愛い〜さすがだね」
「絢音の結婚式に絢音のネイルするのがアタシの夢だったから…」
「美々ちゃん…」
美々ちゃんは、あたしの為に髪のセットから、ネイルから、化粧まで全てをしてくれた。
おかげでいつもの3倍は、美しくなりました…(笑)
「絢音……」
「ん……?」
「長かったね…ここまで…結婚おめでとう、絢音……」
「ありがと…美々ちゃん」
「アタシ今日、泣いちゃうわ…いますでに泣きそうだもん…」
「美々ちゃん…あたしとずっと親友でいてね」
「当たり前でしょ!バカね…」
――…ガチャッ
「絢音っち!!」
すごい勢いでケンちゃんが部屋に入って来た。
「ケン…ちゃん……?」
「うわぁ〜めっちゃ綺麗じゃんかぁ…」
「ふふっ…ありがと」
ケンちゃんと美々ちゃんは、2ヶ月前に夫婦になった。
「絢音っち!蒼のやつ…めっちゃ緊張してたよ」
「昨日からずっとなの…大丈夫かな」
蒼、昨日もろくに寝てないんだよね
緊張しすぎで…
「あ、絢音、夏子先輩も来てたよ?」
「会うの久しぶりだぁ…」
夏子先輩は元気な赤ちゃんを産んで、またあの島で教師をしている。
あの島の子たちは、元気にしてるかな…



![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)