「いまでも妻を愛しています。毎日想います…」




ねぇ…愛空


愛空の
お父さんとお母さん



素敵だね




「…妻を愛してます。それでもやっぱり人は…忘れてゆく生き物なんです。忘れたくなくても…忘れてしまう。妻の声は…どんな声だっただろう…どんな笑い声だったろうって……哀しいけれど…忘れてゆく…」




人は…忘れてゆく


悲しいけれど

時間は少しずつ、忘れさせてゆく…




あたしの頬には、いつのまにか涙が流れていた。




「一緒にいた記憶があるから、淋しくもなります。妻がいなくなった現実を思い知らされるからです。それでも、妻と出逢わなきゃよかったなんて、一度も思ったことはありません。少しずつ時が癒してくれているのも感じてます」




一緒にいた記憶…




「ただ“淋しさ”や“悲しみ”は、時が忘れさせてくれるけれど……“愛しているということ”だけは、忘れない。そしてこれからもずっと…。」




淋しさや…悲しみは

時が忘れさせてゆく




けれど




愛してるということ


それだけは



どんなに時が経っても


忘れない……




色褪せない……




人を愛するという想いは




何より特別……




だから人は

悲しくもあり、美しい―――。