幼なじみ〜first love〜

「私の想い続けている人は、幼なじみで生まれたころからずっと一緒でした…」



「幼なじみ…ですか。素敵な恋ですね…」




「…自然に恋をして、お互い想い合うようになりました」




高1の時にあたしと蒼は付き合い始めた。




「いろんなすれ違いもあって、別れを繰り返し、お互いに違う人と付き合うこともありましたし、けれどやっぱりお互いに忘れることができなくて、大事な友人を亡くしたことを機に…」




こんな話しを愛空のお父さんに話すなんて…




けど…愛空から、愛空のお父さんとお母さんのことを聞いて、何かを感じたんだと思う。




「周囲には様々な事情から反対をされ、そんななか彼は倒れました」




蒼…あたしの為に



遊也との約束を守る為に




たくさん無理をしてた




「私はこのままじゃ彼をダメにしてしまうと思ったんです。気づけばずっと私はいつも彼を頼って生きてきました。彼がいなきゃ死んでしまうとさえ思っていた時期もありました」




「かけがえのない存在だったんですね…」




「私は彼に依存していたのだと思います…ずっと。それではダメだと、自分も、そして彼さえもダメにしてしまう…そう思いました」




20才のあの時


深く強くそう思った