幼なじみ〜first love〜


2人で俺のアパートに帰ってきた。




「……げっ!!」




絢音が玄関に入るなり呟いた。




「げっ…てなんだよ?」




「ううん…忙しかったんだね、蒼…ホントに部屋汚い…汚すぎる…」




「…しょーがねぇだろ?」




「ちょっと窓開けて?あたし片付けるから、蒼は休んでていいよ」




「俺もやるよ」




「いいっ!邪魔だからっ」




絢音は、テキパキと動き始めた。




「邪魔って……こいつホント結婚したら鬼嫁になんじゃねーか?」




「へっ?何か言った?」




絢音が笑顔で振り返る。




「いや…可愛いなぁ~絢音ちゃんって言っただけ」




「ふふっ♪」




俺はソファーに腰掛け、あーでもない、こーでもないと、ひとりごとをブツブツ言いながら片付ける絢音を微笑ましく見ていた。




久しぶりに穏やかな時間が流れた。