話しの最後に遊也のお父さんから、封筒を渡された。




『遊也の病室の枕の下にありました……では』




白い封筒、“絢音へ”と書かれていた。




遊也からの手紙だった。










“――…絢音へ。


この手紙を絢音が読んでるってことは、もう俺がこの世界にいないってことやな。




遺書ちゃうで?ラブレターや(笑)




俺がいざ死んだってなったら、おまえどぉなるんかなって心配でこの手紙を書くことにしました。




絢音、俺は今幸せやで?そこだけは間違わんといて?




確かに智也と同じ病気になって、そんな長く生きられないって知って、何で俺がこんな目にって自暴自棄になった時期もあった。




けど病気にならんかったら、わからんかったこともたくさんあったで?








太陽の暖かさや、星の輝く美しさも




誰かからのさりげない優しさも、仲間の大切さも




生きたいと願うことも、自分を大事にするってことも




何で生きるのか、何で死ぬのかも




愛するということも……