「…勝手で…ごめんね……蒼…ごめんね…」
「絢音は何も悪くない。今の遊也には…おまえが必要だよ…」
俺は絢音の両手をギュッと握りしめた。けれど絢音の目を真っ直ぐに見つめることは出来なかった。
絢音の目を見たら、俺も泣いてしまいそうだったから。
「遊也のそばにいてやれ……」
「ん……」
「俺も…おまえらのそばで支える。ケンたちと一緒に。考えよう…遊也の為に何ができるか…」
「…ありがと……蒼…あたし…」
「もう…何も言うな…。絢音のことは…わかってるから…」
絢音は泣きながら、微笑んだ。
「……バイバイ…蒼…」
「………ん」
繋いだ手を離し、俺たちはお互いに背を向け、それぞれ反対の方向へと歩いていった…――。
星だけが俺たちを見ていた……―――。
振り返っては
いけない……
少し足早に
土手沿いを歩いてく
早く…早く
ここから去らなきゃ
もう君の姿は
見えなくなったかな
俺は立ち止まる
振り返ったら
引き返して
君を抱き締めてしまう
“バイバイ”
永遠のサヨナラじゃない
俺は待ってる
ずっと…待ってると決めた
君が誰を選んだとしても
君の願いは
いま君が
この星に願うのは
“遊也”
君の願いは
俺の願い
どうか…叶えてください
「…どう…か……」
俺は声を殺して泣いた。
「絢音は何も悪くない。今の遊也には…おまえが必要だよ…」
俺は絢音の両手をギュッと握りしめた。けれど絢音の目を真っ直ぐに見つめることは出来なかった。
絢音の目を見たら、俺も泣いてしまいそうだったから。
「遊也のそばにいてやれ……」
「ん……」
「俺も…おまえらのそばで支える。ケンたちと一緒に。考えよう…遊也の為に何ができるか…」
「…ありがと……蒼…あたし…」
「もう…何も言うな…。絢音のことは…わかってるから…」
絢音は泣きながら、微笑んだ。
「……バイバイ…蒼…」
「………ん」
繋いだ手を離し、俺たちはお互いに背を向け、それぞれ反対の方向へと歩いていった…――。
星だけが俺たちを見ていた……―――。
振り返っては
いけない……
少し足早に
土手沿いを歩いてく
早く…早く
ここから去らなきゃ
もう君の姿は
見えなくなったかな
俺は立ち止まる
振り返ったら
引き返して
君を抱き締めてしまう
“バイバイ”
永遠のサヨナラじゃない
俺は待ってる
ずっと…待ってると決めた
君が誰を選んだとしても
君の願いは
いま君が
この星に願うのは
“遊也”
君の願いは
俺の願い
どうか…叶えてください
「…どう…か……」
俺は声を殺して泣いた。



![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)