死にたい


死にたいって



そんなことばかり
考えていた時もあった



何をしても

やる気が出なくて



テレビを見ても

笑えなくて



未来に希望なんて

持てなくて



過去と現在を

悔やんでばかりいた



逃げたくて

逃げたくて



疲れてもう…まともには

考えられなくて



好きな人さえも

縛りつけていた



いまがどん底なら

これ以上、落ちることはない…?



あとは、上に上がるだけ…?



そう思っても


このどん底な状態が

いつまで続くのか


わからなくて

怖くて



負けそうで……




けど……




「生きていれば…時間は流れていくんや…」




そうだね…遊也くん




でも今までの私は


時間が傷を癒してくれるなんて


嘘だって思ってた




「時間は…必ず癒してくれる。人はそういうふうに出来てるんや……」




同じ状態は続かない


きっと…諦めなきゃ…




「生きてるだけで…何にでもなれる。どんな自分にもなれるんや…負けそうになっても、立ち止まっても…また歩くんや」




「沙羅を見守ってて…遠くから……」




「いつも応援してるで…」




「約束だよ…」




「わかった」




「絶対に会いに帰ってくる…。だから…死んだりしたら…許さないからね…」




「…ん…ありがとぉな」




「……行くね」




「………あぁ」




泣き顔で、ぐしゃぐしゃな私の顔を見て、遊也くんが笑ってた。




もう二度と…


会えないかもしれない




「“バイバイ”とか言わないからね……またね…っ」




これが

永遠の別れだとしても




絶対にサヨナラなんて




言わないから……――。