信じれない…


信じたくない…




けど……




「智也と…同じ病気なんや」




「…どぉして…?…遊也……」




智也と同じ……


また


あたしのせいで


大切な人が消えてしまう




「…遊也……嫌だよ…あたし…」




「………うん」




「…遊也がいなくなるなんて…考えられない……」




「………絢音」




「……死んでしまうの…?」




あたしは遊也の身体を抱き締めた。




「……わからへん。こうしてると…絢音を抱き締めてると…自分が病気やってこと、忘れてしまうな」




「……死なないで」




遊也の背中をぎゅっと掴んだ。




「………俺は…守れへんてわかってるのに、約束はせぇへんよ」




それは…


遊也が



死ぬということ




「…俺は…いなくなるんや。ごめんな…絢音」




「…何で…笑ってられるの…?」




誰よりも


苦しいはず

悲しいはず




なのに…何で笑うの…?




「…絢音が…おまえが泣くから…」




「ごめんね…遊也…」




遊也は

優しいから



本当は

自分が一番苦しいのに




笑うのは




あたしを

悲しませない為だって




自分より

あたしを大切にしてくれるこの人に




あたしは何が

出来るのだろう




「絢音…もう泣かんで?」




わかっていても


遊也が無理して笑うから




あたしの涙は

止まってくれない




「なぁ…絢音、蒼と幸せになるんや」




「やめて…遊也…そんなこと言わないで…」




「おまえらはやっぱり…離れたらあかん」