幼なじみ〜first love〜

バン…ッ…――!!




美々ちゃんの腕を振り切って、勢いのまま病室のドアを開けた。




「あ、絢音…っ!?」




ママも遊也も呆然と、あたしを見つめてる…。




「…遊也ぁ…どぉぃうこと…?」




涙の粒が床にポタポタと落ちていく…。




「…………」




「…何で…黙ってるの…?」




「………絢音…」




「死ぬって…なに…っ!?」




病室で、あたしは泣き叫んだ。




ねぇ…誰が死ぬの……?




ねぇ…誰が…?




「遊也ぁ…っ!!…答えて……ねぇ…」




ベッドの上の遊也にしがみついた。




「…遊也……嘘って…言ってよぉ……」




嘘だよね…?




嘘って言ってよ……




お願いだから




この人を死なさないで




「絢音…いまの話、ずっと聞いていたの…?」




ママが手で口を押さえて、瞳には涙を浮かべている。




あたしは小さく頷いた。




「絢音、あなたは私の…」




「ごめん…ママ。時間ちょーだい…。…あたし…いま……」




「絢音…聞いて、ママはね…」




「ママっ!…今は何も考えられないから…お願いだから…出ていって……」




「あや…」




「出ていって…!!」




ママの顔が見れなかった。

時間が欲しかった




ママ…ごめん




今はわからないの




どうしたらいいか




わからないから




時間をください……






ねぇ……




運命は…誰が決めるの…?




どうしてこんなに


残酷なんだろう……―――