「何で…?あたし遊也がツラい時に何もしてあげられないの…?」




「ちょっとな…ひとりになりたいんや…」




「遊也ぁ…っ…あたし嫌だよ…」




遊也は、あたしをギュッと抱き締めてくれた。




「仕事も忙しかったしやな、ちょっとひとりで色々考えたいんや…」




「あたし…遊也のそばにいたいよ……」




心からそう思う


今はそれしか考えられない




ごめんね……蒼




遊也が元気になるまで


あたし遊也のそばにいたい




「ありがとぉな…絢音の気持ちだけで嬉しいで?」




「そばにいちゃダメなの…?」




「…そんな泣くなや…。俺まで涙出そうやんけ……俺から必ず連絡するから…それまで俺ら…会わんとこ?」




「……ゆう…やぁ…」




「俺のワガママ…たまには聞いてくれや…」




遊也…気づいてあげられなくて

ごめんね




こんなふうになるまで




あたしはいつも

自分のことばっかりで




「……わかった…連絡待ってるから…」




あたしは泣きながら、病室を出た。