「ねぇ…蒼、遊也を裏切ることはできないよ…」




「………わかってる」




「蒼は全然わかってない…っ!あたしが遊也をどれだけ傷つけてきたのか、蒼は知らないでしょ?遊也は…蒼を好きなままのあたしを、ずっとそばで見守っててくれた…愛してくれた」




「遊也は…きっとわかってくれる」




「…蒼だって、沙羅と別れられるの…?蒼は沙羅をひとりにできるの…?」




「…沙羅にはちゃんと話す…。遊也にも俺から話す…だから、少しだけ時間欲しいんだ…」




「もぉ…傷つきたくない…」




「俺のこと…信じて…?絢音は何も心配しなくていい……」




「…どうして……みんな幸せになれないの…?」




「絢音…俺を信じて……ついてきて……」




絢音の髪を撫でて




唇で唇を塞いだ




ただ愛しくて




愛しすぎて




赤い炎の前で


愛し合った




罪は懺悔し


心の傷を舐め合うように




深く深く重なり合った




「愛してる……絢音」




君の名を何度も呟き


抱き締めた




「蒼……愛してる」




君は涙を流して

微笑む




「……約束するよ」




絢音を二度と離さないと



絢音を幸せにすると




約束する



今度こそ…守れる約束をする……―――。






純粋な白

情熱の赤




雪が吹雪く窓の外

俺たちを照らす暖炉の炎




守りたいのは


純粋な君と

君への愛