「言うとくけどな、俺スノボうまいんやで?」
「それはもう、見るからに上手そぉだよね」
「絢音いつからそんなにヨイショがうまくなったんや?蒼よりカッコいいって、絶対に言わしたるから!」
「んふふ……うん。ていうか…あたし滑れない…」
「……やっぱり、そうやろな」
「呆れて笑わないでよ!」
「むはは…ほら、車降りてラーメン食いに行くで?」
「うん!」
蒼に会うと思うと、昨日の夜は眠れなかった。
ちゃんと平気な顔できるかなって、沙羅に優しくする蒼を見れるかなって。
でも逆に思ったの
忘れようとするって
遊也と約束して
心変わりをした蒼を
沙羅を愛する蒼を
近くでちゃんと感じたら
この目に焼きつけられたら
蒼を諦められる気がする
そう思って……
遊也を悲しませないって
心に誓って今日は来たの



![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)