幼なじみ〜first love〜

ママと二人で、駅の近くの喫茶店に入った。向かい合って座り、あたしはメニューを広げた。




「ホットコーヒーと…絢音は何飲む?」




「……アイスティーお願いします…」




店員さんが奥に消えていき、ママの顔をふと見ると、ママはあたしに向かってニコッと微笑んだ。




「絢音…大学生活はどう?楽しい?」




「うん…楽しいよ?ミミちゃんもいるし…」




「まだ2年生だけど…大学出たら、やりたい仕事とか考えてるの?」




「まだ…何も決めてない…」




「そう…まぁゆっくり考えなさい。相談があったらママいつでも乗るわよ?」




「うん」




ママ…なんか変わった




ママの笑顔が

大好きだったからわかる




いくら笑顔でも目が笑ってない



あたしだけじゃない

ママも無理してる




「そうだ、絢音…これ」




ママはそう言って、持っていた大きな紙袋をあたしに渡した。




「絢音に似合うと思って…」




包みを開けると、ブランドの高そうなバックとブーツが入っていた。




「絢音も大学生だから、大人っぽいもの持ちたい年頃でしょ?気に入ったかしら?」




「可愛いけど…このブランドすごく高いのに……」




どこからそんなお金が…?




「いいのよ、これぐらい。娘に似合いそうな物を買っただけよ?」




「……ありがと」




バックもブーツも

すごく可愛いのに




何で喜べないんだろう…?喜べるわけない。




「絢音…ママね、この近くに住むことになったの」




「え…っ?」




ママはパパと離婚してから、おばあちゃんの住む田舎に帰っていた。




おばあちゃんと、うまくいってなかったのかな…




「絢音…ママね、再婚しようと思うの…」




胸の奥が


ズキッと音を立て痛んだ。