――…翌日、あたしは大学の授業を終えて、ある場所に向かっていた。
電車に乗り、ドア付近にもたれかかって外の景色を眺めた。
夕日が眩しい…街が橙色の世界に染まっている。
昼間、2通のメールが届いていた。
1通は、遊也からだった。
“昨日は久々に会えて嬉しかった。
今日は仕事、早く終わりそうや。
夜、絢音ん家寄ってもええ?”
何もなかったように
あたしの気持ちに気づかないフリをして
いつも通りの遊也…
“うん。うち来る前に連絡してね!”
あたしも何もなかったようにメールを返す。
もう1通は、今から会う人物からだった。
電車を降りて、人の多さに息苦しくて、深くため息をつく。
周りの行き交う人々は、足早に通り過ぎていく…
皆、なぜそんなに急いでいるの…?
あたしの足だけが、重い。
会いたくない……
会いたい……
矛盾してる
大好きだったあの人……
「……絢音っ!」
あたしに向かって、手を振るあの人。
「……久しぶり」
本当の心を隠して、偽りの笑顔を向ける……―――。
「会いたかったわ……絢音」
そう言って、あたしを強く抱き締める。
離して欲しい……
そんなに愛しそうに
抱き締めないで……
忘れたの…?
17才の時の、あの時のことを。
「元気だった?ママ…痩せたね」
「年のせいよ…」
会いたくない、でも会いたい…あたしのママ。ママと会うのは、半年ぶりくらい。
1ヶ月に1度くらい、会いたいと連絡してくるママだけど、あたしは何かと理由をつけて断っていた。
電車に乗り、ドア付近にもたれかかって外の景色を眺めた。
夕日が眩しい…街が橙色の世界に染まっている。
昼間、2通のメールが届いていた。
1通は、遊也からだった。
“昨日は久々に会えて嬉しかった。
今日は仕事、早く終わりそうや。
夜、絢音ん家寄ってもええ?”
何もなかったように
あたしの気持ちに気づかないフリをして
いつも通りの遊也…
“うん。うち来る前に連絡してね!”
あたしも何もなかったようにメールを返す。
もう1通は、今から会う人物からだった。
電車を降りて、人の多さに息苦しくて、深くため息をつく。
周りの行き交う人々は、足早に通り過ぎていく…
皆、なぜそんなに急いでいるの…?
あたしの足だけが、重い。
会いたくない……
会いたい……
矛盾してる
大好きだったあの人……
「……絢音っ!」
あたしに向かって、手を振るあの人。
「……久しぶり」
本当の心を隠して、偽りの笑顔を向ける……―――。
「会いたかったわ……絢音」
そう言って、あたしを強く抱き締める。
離して欲しい……
そんなに愛しそうに
抱き締めないで……
忘れたの…?
17才の時の、あの時のことを。
「元気だった?ママ…痩せたね」
「年のせいよ…」
会いたくない、でも会いたい…あたしのママ。ママと会うのは、半年ぶりくらい。
1ヶ月に1度くらい、会いたいと連絡してくるママだけど、あたしは何かと理由をつけて断っていた。



![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)