「アホか…泣いてへんよ…」
「泣いてるじゃん…どぉして…?」
遊也の左目からは一筋の涙が流れていた。
「泣いてへんって……男のくせに泣くわけないやんか…」
遊也は、こっちに向き直して、あたしの小さな身体を包み込むように抱き締めた。
「…幸せやなぁー思て……」
「遊也……」
「もぉすぐ朝や…そろそろ寝よか…」
「うん…仕事の時間に起きれる?あたし目覚ましかけて起こそっか?」
「ええよ…起きれるから。おまえ寝不足なんやから、ゆっくり寝てるんやで?」
「…遊也がいてくれるから…眠れるよ…」
「……ほんならよかった…おやすみ、絢音……」
「…うん…おやすみ」
カーテンをしていても、少し明るく感じた。朝が近づいてるんだと…
どんなに苦しい夜でも
夜は明けるのだと
朝は必ずやってくる
遊也の暖かいぬくもりに
包まれて
あたしは眠りについた。
遊也がこの時
流した涙は
蒼を思ってだったんだね
遊也は蒼の全てを
知っていたから
遊也はずっと
自分のことよりも
あたしを
そして蒼を
一番に考えてくれていたもんね……
この時、あたしは遊也の涙の意味をまだ知らなかったから。
ありがとう…遊也
「泣いてるじゃん…どぉして…?」
遊也の左目からは一筋の涙が流れていた。
「泣いてへんって……男のくせに泣くわけないやんか…」
遊也は、こっちに向き直して、あたしの小さな身体を包み込むように抱き締めた。
「…幸せやなぁー思て……」
「遊也……」
「もぉすぐ朝や…そろそろ寝よか…」
「うん…仕事の時間に起きれる?あたし目覚ましかけて起こそっか?」
「ええよ…起きれるから。おまえ寝不足なんやから、ゆっくり寝てるんやで?」
「…遊也がいてくれるから…眠れるよ…」
「……ほんならよかった…おやすみ、絢音……」
「…うん…おやすみ」
カーテンをしていても、少し明るく感じた。朝が近づいてるんだと…
どんなに苦しい夜でも
夜は明けるのだと
朝は必ずやってくる
遊也の暖かいぬくもりに
包まれて
あたしは眠りについた。
遊也がこの時
流した涙は
蒼を思ってだったんだね
遊也は蒼の全てを
知っていたから
遊也はずっと
自分のことよりも
あたしを
そして蒼を
一番に考えてくれていたもんね……
この時、あたしは遊也の涙の意味をまだ知らなかったから。
ありがとう…遊也



![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)