真実は、母ちゃんの日記に書かれていた。
“私には、涼介さんしかいなかった。
ずっとあなただけを愛してた。
今はただ…後悔だけが残ってる。
17年前…、
私は夫との子ではなく、
涼介さんとの間にできた子だと知りながら…
息子を産んだ。
妊娠した直後、隣の家に住む涼介さんの妻、瑠璃子さんも妊娠していることがわかった。
涼介さんから、お互いに人の親になるからと…
密かに愛し合ってきた今までの関係を終わりにしようと告げられた。
私も涼介さんの子を夫の子として育てよう、母親になるのだと…
息子、蒼を産んだ。
しかし、息子の血液型は、O型だった。
夫の血液型は、AB型。
夫に気付かれるのは時間の問題だった。
ほとんど家に帰ってこない夫は、私が入院して、出産した後も一度も病院に来ることはなかった。
私の両親も、夫の両親も疎遠で、私はたったひとりで息子を産んだ。
息子が産まれた喜び、同時に孤独を感じた。
『おめでとう、みずほちゃん。私もそろそろみたい…』
運命の悪戯だったのか…
息子を産んだ3日後、
同じ病院で、瑠璃子さんも女の子を産んだ。
“私には、涼介さんしかいなかった。
ずっとあなただけを愛してた。
今はただ…後悔だけが残ってる。
17年前…、
私は夫との子ではなく、
涼介さんとの間にできた子だと知りながら…
息子を産んだ。
妊娠した直後、隣の家に住む涼介さんの妻、瑠璃子さんも妊娠していることがわかった。
涼介さんから、お互いに人の親になるからと…
密かに愛し合ってきた今までの関係を終わりにしようと告げられた。
私も涼介さんの子を夫の子として育てよう、母親になるのだと…
息子、蒼を産んだ。
しかし、息子の血液型は、O型だった。
夫の血液型は、AB型。
夫に気付かれるのは時間の問題だった。
ほとんど家に帰ってこない夫は、私が入院して、出産した後も一度も病院に来ることはなかった。
私の両親も、夫の両親も疎遠で、私はたったひとりで息子を産んだ。
息子が産まれた喜び、同時に孤独を感じた。
『おめでとう、みずほちゃん。私もそろそろみたい…』
運命の悪戯だったのか…
息子を産んだ3日後、
同じ病院で、瑠璃子さんも女の子を産んだ。



![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)