幼なじみ〜first love〜

――…ガチャッ…




深夜2時過ぎ…俺は沙羅の待つアパートに帰って来た。




遊也の車に乗り込んだ絢音の顔が頭から離れない…




ドアノブを握りしめた手が異様に重たく感じた。




――…バタンッ




ドアを閉めると、リビングから沙羅が駆け寄ってきた。




「……ただいま」




俺がそう言うと、沙羅は自分のポケットから小さなメモ書きとボールペンを出し、何かを書き始めた。




声を失った沙羅の会話方法だった。




沙羅は、俺に白いメモ書きを渡した。




“遅かったね
何かあったの?”




「…何もないよ。もう遅いから寝ろ…」




俺の態度に沙羅は敏感で、この日も沙羅は、すごく不安な顔をした。




けどこの時の俺は、絢音のことでいっぱいになっていた。




「…沙羅…寝ないとおまえ明日朝、早いだろ?」




沙羅は、横に首を振り、俺の右腕にしがみついた。




一緒に寝ようと沙羅は言っているんだろう…




「ごめん、沙羅…俺疲れてんだ……」




俺は、しがみついてる沙羅の身体を離し、一人で部屋に入った。