幼なじみ〜first love〜

『遊也…絢音の様子は…？』




“学校では、元気に振る舞ってる…親が離婚することになったって…でも父親と暮らすから、転校しないって俺たちに言ってきたんや”




涼介さんと暮らす…？




そうか…

絢音、本当は…おばさんについて行きたかっただろーな…




でも涼介さん…おばさんいないと何もできない人だし…




だから絢音…涼介さんと暮らす方を選んだんだ…




“蒼…もしかしておまえ…何も知らんかったんか…？”




『絢音とは…別荘を最後に連絡取ってなかったからな…』




“そぉなんか！？俺また余計なこと…。絢音…蒼に心配かけたくなかったんかな…”




『それも少しはあるかもしれねぇけど…絢音、俺を責めるのが怖かったんじゃねーかな。俺の母ちゃんのせいで離婚になったんだろーからさ。だから連絡してこなかったんだと思う…』




“蒼は…絢音のことなら何でもわかるんやな…。せやけど、おまえも絢音も何も悪くないんやから…こんなんでおまえらダメになったりせぇへんよな…？俺…なんかできることないんか…？”




『絢音のこと…見守っててくれよ…』




“蒼…っ？”




『ここから言うことは、誰にも言わないで欲しい…約束してくれるか？遊也…』




“…あぁ…なんや…？”




『母ちゃん…死んだ……―――』








なぁ…絢音…


ごめんな




おまえの大好きだった

両親の仲を壊して




おまえを

深く傷つけて

苦しめて




泣かせたのは

俺の母ちゃんのせいだ




おまえが

俺を責めないのも




苦しいよ……




俺が母ちゃんを

大切に思ってること




絢音は知ってるから

絢音は絶対に俺を責めない




絢音…


俺たち…もう




ダメなのかな




こうなる運命だったのかな……―――





ただ…絢音が

好きなだけなのに……