「…ごめんな、遊也……。おまえの気持ち…わかってなかった…」




ケン…


俺…好きで

隠していたわけちゃう




蒼の過去を

蒼と絢音の運命を




ケンや美々が知ったら




苦しむとわかっていたから

どうしようもない
悲しみをずっと抱える…




俺がそうやったから




2人にまで
そうさせたくなかったんや…




正しいか正しくないか

話してる場合じゃない




変えられない

運命やから……




「昔から遊也はさ…クラスでもリーダー的存在って感じで…皆から頼りにされてたよね。…あたしがドン底だったあの時も、遊也が言ってくれたあの言葉がなかったら、あたしさ…ずっと変われなかったと思うんだ…」




「美々…俺なんて何もしてへんのに…」




「遊也と友達になれて、あたしすごく嬉しかった…恥ずかしいし…そんなのずっと言えなかったけど…」




美々は、優しい穏やかな顔で微笑んだ。




「俺も…昔から遊也に頼ってばっかでさ。さっきもそうだよ…美々と別れたからって……おまえにばっかり…ごめん……」




ケンは、深く頭を下げた。




「おまえは俺の大事なダチ…」




ケン……




「遊也はさ、自分より人のことを大切にするよね…」




美々……




「俺は…これ以上…大切なモンを失いたくなくて……」




家族のいない俺に




再び笑顔をくれた

友達




蒼…絢音…ケン…美々……




大好きな

大切な




友達の為なら何でもする


俺には

おまえらしか




いないから……