「4年間も付き合ってたんだから…2人が納得するまで話さなきゃ……じゃなきゃ…忘れることなんてできないよ……」




スッキリしたなんて


嘘に決まってる




自分の気持ちに


嘘をつくともっとツラくなるんだよ




ねぇ…美々ちゃん


あたしも頑張ってみるから




自分を誤魔化して

生きてくなんて嫌だよね




「……絢音」




あたしは、美々ちゃんをそっと抱き寄せ、落ち着かせるように背中をポンポンと優しく叩いた。




「あたしも今日…蒼に逢ってくる…――」




美々ちゃんは、驚いたように顔を上げあたしを見つめた。




「…逢ってくるって…蒼くんの居場所、知ってるの…?」




「昨日ね、遊也と会った時に教えてもらったの……」




「何で遊也が…」




「遊也は…蒼のこと色々知ってるみたいだった。だけどね、遊也にも言われたの。確かめてこいって…」




「…絢音…大丈夫なの…?」




「あたし…蒼のこと信じてるつもりだった。だから蒼から別れよって言われても、何かの間違いなんじゃないかって…夢だったんじゃないかって……でも逃げてただけかも……」




現実を



見ることが、知ることが

怖くて



逃げてた

見ないフリしてた……




「だから…逢ってくる」




あたしが微笑むと、美々ちゃんはとても不安そうな顔をした。




「…絢音…大丈夫?」




「だから、美々ちゃんも…」




「うん…もう一度、ケンと話してみる…」




「…よかった」




ねぇ…美々ちゃん


信じよ…?




10代の頃に見た


永遠を……―――。




迷ってる暇はない


時間は

1秒…1秒…過ぎていく……




止まってるヒマなんかない




君に

伝えなきゃ……




今でも

愛してるって……




伝えなきゃ……―――