「蒼が…日本に帰ってきてんのは知ってんねやろ……?」




「……うん」




「住所書いたるから、蒼に会うて確かめてこい。俺とのことは、その後でええから…」




ふと疑問に思う。




「遊也…蒼と連絡とってたの…?」




さっきからずっと、蒼のすべての状況を知ったような口振りだった。




「俺が何度も電話したんや……」




会いたくて

会いたくて



けど
会うのが怖かった




一ヶ月前…


別れを告げられても




そんなの嘘だって

信じられなくて




あたしは必死だったのかもしれない。




あたしたちの過去は

歩いてきた道は




嘘なんかじゃない。




そう見て見ぬフリをして


けど…


逢いにゆこう……




あたしはまだ
蒼を


心のどこかで


信じてるよね?




そして、17才…

あの幸せだった3日間の後に




あたしに何があったのか


君に何があったのか




あたしたちの
空白の時間を




埋めにゆこう……―――。