「アメリカ帰ったら、必ず確かめる。母ちゃんに…本当のこと…」




「…ん。でも…おばさんの身体も気遣ってあげて…」




「…絢音……」




蒼は、あたしの肩を抱き寄せた。




首を傾けて、蒼の肩にもたれかかる。




「焦らなくて大丈夫…。だってもぉ…何があっても蒼のそばから離れないって決めたから…」




今までたくさん

涙を流してきた




まちがいだらけだった

あたしの行動




愛する人も

友達も

自分自身さえも




いっぱい

いっぱい




傷つけて……




それでも

行き着く所は




いつも君だった……




「俺たち…結婚するんだもんな」




「そうだよ…蒼」




「もし…もしも、俺たちが兄妹だったら…今度こそ二人でどこかに逃げよ…」




「どこか…遠くに…?」




「必ず…迎えに来る…っ」




繋いだ手をしっかり握り、離さなかった。




――……ガタン、ゴトン……




静かに揺れる

電車の中で交わした




17才の約束………―――。








あたしは

ずっと忘れない……