「すまなかった…蒼…」




昔からそうだった…




父ちゃんと話した記憶の中で




“すまなかった”




その言葉ばかりが脳裏に浮かぶ…




俺は謝って欲しいんじゃない……




俺は……




「蒼…何か欲しい物はあるか…?」




父ちゃんは俺を見て微笑む。




「…何もないよ」




「蒼…たまにはワガママ言ってもいいんだぞ?」




だって無理だろ…?




こんな願い……




「少しの間だけ、日本に戻りたい…」




絢音に…




逢いたい……―――