幼なじみ〜first love〜

あたしと遊也は、急いで服を着て、ソファーに座って待っていたケンちゃんの前に腰を下ろした。




ケンちゃんは、苛立っている様子で、足を小刻みに揺らしていた。




当然だと思う。




「…ふぅーっ……」




ケンちゃんは吸っていたタバコを灰皿にこすりつけ、火を消した。




「絢音っち…俺、絢音っちが…こんなことする女だって思わなかった…」




「ケンおまえには…」




「遊也は、とりあえず黙ってろよっ!」




ケンちゃんは、そばにあった灰皿を手ではね除けて、遊也を睨みつけた。




床には吸殻や灰が散らばった。




「最低だな、絢音っち…。」




「ケンちゃん…ごめんね…。あたし…蒼とは別れる…」




「…はっ?…何言って……」




ケンちゃんは、あたしの言葉に目を丸くして驚いていた。




「別れることにしたから…」




「何かあったのか…?」




あたしは、ケンちゃんのことも、傷つけたね。