「遊也…ごめんね…。いつも頼ってる気がする……」




「友達としてちゃうよ……」




「…えっ……?」




俺は絢音の身体を自分の方に向け、もう一度抱き締めた。




「俺は…おまえのこと忘れられんかったんや……」




俺は、絢音の身体を強く強く抱き締める。




どこにも行けへんように……。




「…おまえを諦めたくて、好きでもない他の女と付き合ったんや…。けど無理やった…」




「…あの時から…ずっと…あたしを想ってくれてたの…?」




「おまえしか…好きになられへん…」




絢音の身体を離し、絢音の涙を親指でそっと拭った。




俺たちは見つめ合う…―――。