幼なじみ〜first love〜

「イタイよぉ~遊也ぁ…」




「我慢しろや…っ!アホ…」




保健室で俺は、絢音のケガの手当てをしていた。




ヒザが擦り剥けて血が流れている。




俺は消毒して傷に息を吹きかけた。




「イタイ…ぅぅ…」




「どんだけ痛みに弱いねん」




絢音が目に涙をいっぱい溜めて、俺を見つめる。




この顔…やばいなぁ……




どーにかしたくなるやんか……




いやいや、蒼。大丈夫や。おまえを裏切ったりせぇへんよ。




「…ありがと…遊也……」




「んー?…うん」




俺は、絢音の膝に包帯を巻いていく…




「あたしが転んだ時、遊也が懸命に声かけてくれなかったら…」




「最後はおまえ自身が、頑張ったんやろ?」




「遊也がいてくれて…よかった……」




そんなふうに笑うから




いつまでも心から

離せない




その笑顔が

俺のモノやったら




どんなに幸せかと

何回思ったんやろ……