「……美月には…わからへんよ」
自分でもどうしてこんなに惹かれるのか、わからへんのに…
「あの子を好きなままでいいから……傍にいさせて…」
泣きながら俺の腕を掴んだ美月の手は、力のないなんとも弱々しい手だった。
「おまえもプライドくらいないんか?…ごめんな……俺、もう行かんと…」
「プライドなんて何も意味もない…」
「また誰かのこと…好きになれるて、美月ならな……。俺よりええ男なんて山ほどおるわ」
掴まれた腕をそっと離し、俺は美月を置いて、その場を去った。
俺は
誰かを傷つけてまでも
自分を守ろうとしてる
哀しくて
孤独で……
悲しくて
愛したくて……
寂しくて
弱くて……
淋しくて
愛されたくて……
俺は
出口のない闇を歩き続ける……――。
自分でもどうしてこんなに惹かれるのか、わからへんのに…
「あの子を好きなままでいいから……傍にいさせて…」
泣きながら俺の腕を掴んだ美月の手は、力のないなんとも弱々しい手だった。
「おまえもプライドくらいないんか?…ごめんな……俺、もう行かんと…」
「プライドなんて何も意味もない…」
「また誰かのこと…好きになれるて、美月ならな……。俺よりええ男なんて山ほどおるわ」
掴まれた腕をそっと離し、俺は美月を置いて、その場を去った。
俺は
誰かを傷つけてまでも
自分を守ろうとしてる
哀しくて
孤独で……
悲しくて
愛したくて……
寂しくて
弱くて……
淋しくて
愛されたくて……
俺は
出口のない闇を歩き続ける……――。



![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)