「絢音…アンタ大丈夫?」




美々ちゃんは、真剣な顔であたしを見つめる。




「何が…?」




「何がって……決まってるじゃない」




「…蒼のこと?」




「ムリ…してるんじゃないの?あたしの前では、ムリなんかしなくていいんだからね?」




「大丈夫だよ…美々ちゃん。…ありがとっ」




何が大丈夫なんだろう…




信じてるって…蒼の何を?




「気が向いたら合コンいこーよ?」




「…うん」




あの誓いを?




左薬指の指輪もまだ外せない……




あたしは…現実を見ないフリをしてるだけなのかな…










蒼から最後の電話…




あれは1ヵ月半ほど前のことだった…――