最後のデート……




一瞬…


心臓が止まった気がした




「…今日は…死ぬほど遊ぶからね?蒼…覚悟してねっ?」




「…よしっ!行こうぜっ」




手と手をしっかりと繋いで、あたしたちは走り出した。




泣かない…絶対に




泣いたら…蒼が悲しむから




今日は何もかも忘れて…楽しむんだからっ




「お化け屋敷はいろ〜っ♪」




「俺はイイけど、おまえ泣くなよ?」




「泣かないもんっ。もぉ、ちっちゃい子じゃないんだからねっ」




「ふ〜ん?」




怪しいと疑う顔で、蒼は目を細めてあたしを見る。




小さい頃は、お化け屋敷が苦手だったけど…




もう高校生だもん。平気に決まってるじゃん。




小さい頃みたいに




絶対泣いたりしない




今日は…泣かないから…