幼なじみ〜first love〜

俺は、廊下で絢音の部屋のドアにもたれかかって座っていた。




「美々ちゃん…あたし…どうすればいいと思う…?」




絢音もきっと、俺の知らないとこで、たくさん悩んで、でも俺の前では無理して笑って…




「蒼のお母さんが身体弱いことは、あたしも小さい頃から知ってたし…ほっとけるわけない…あたしだって心配だもん」




絢音は優しいから、小さい頃からずっと俺に何かある度に、自分の事のように胸を痛めてくれてた。




「アメリカ行くべきなのは…わかってる……。あたしのわがままな気持ちは言うべきじゃないよね。蒼を困らせるだけだから…言わない方がいいよね…?」




ごめんな…絢音




「でもね…美々ちゃん…あたし、2年半も頑張れるか、自信なくなっちゃった……」





絢音のその言葉は




俺にはすごくショックで




絢音にとって

俺がどれだけの存在なのか




俺とは

同じ気持ちじゃなかったんだと




知ってしまった




俺たちは離れても大丈夫だって

俺が勝手に思っていただけで




絢音に押し付けるのは

間違いだと気づいた