タイムリミットは…あと1ヶ月半。




放課後になり、俺は、誰もいなくなった教室で学級日誌を書いていた。




「あぁ〜日直とかマジめんどくせ〜っ」




早く終わらせて部活行こう。




「…蒼くん」




いきなり呼ばれて振り返ると、高梨が笑顔で立っていた。




「高梨か。びっくりさせんなよ…」




「別にびっくりさせるつもりはなかったんだけど、ごめん、ごめん…」




高梨は、俺の前の席のイスに座った。




「ちょっと聞きたいことあって…絢音いるとこじゃ聞けないし」




高梨は何やら深刻な顔をしていた。




「アイツ、帰ったの?」




「うん。先に帰った」




高梨は、顔を近づけて俺の顔をじっと見つめる。




「蒼くんさ……もしかして浮気してる?」




「…はっ!?んなわけねぇだろ…いきなり何言い出すかと思えば…」




「絢音が…最近、蒼くんの様子がおかしいって…浮気してるのかもって気にしてたよ?」




「高梨はさ…俺が浮気なんてすると思うわけ?」




「まぁ…ないだろーね…。どっからどう見てもバカップル…だし」




「バカップル言うな…」