プールの授業が終わり、制服に着替えた俺たち3人は、屋上へと、タバコを吸いにやって来た。




「あれ?絢音と高梨は?」




いつも昼休みになると、先に屋上で待っている2人の姿がなかった。




「絢音と美々なら、コンビニにアイス買いに行く言うてたで?」




そう言って遊也は、その場に肘を付いて横になる。




「マジかよ。俺のアイスも頼めばよかったな〜」




俺がタバコを口に加え、ライターで火をつけていると、ケンと遊也は俺の顔をじっと見つめた。




「な、なんだよ?2人して気持ちわりぃな。俺の顔になんか付いてるか?」




俺は空に向かって白い煙を吐いた。




「蒼…なんかあった?」




ケンが俺の吸ってたタバコを取り上げて、地面にこすりつけ消す。




「…ケン、何すんだよっ」




「俺ら、プールの時から、蒼のこと気になってたんや……」




「遊也まで…何だよ。何もねぇって」




俺から視線をはずさない2人は、何があるか話すまで引き下がらないという感じだ。




「…はぁ……おまえら本当にうぜぇ…わかったよ」




こいつらにも話さなきゃとは思ってたし、


いつまでも黙ってられることではないし。






「俺……アメリカ行く」