「蒼!おまえなんぞ、イチゴ牛乳飲む資格ないわー!」




遊也がいつになく興奮している。そんなに好きなんだ。イチゴ牛乳。




「そんな怒んなって…金払えばいいんだろ?」




蒼が呆れて、ポケットからお財布を出す。




「ちゃうっ!金の問題ちゃうねん!これは許せへん…他のことなら、ほとんど許せるけど、イチゴ牛乳だけはぜったーーーいに許せへんっ」




遊也は、自分の金髪の髪をグシャグシャと掻きまわした。




「遊也…アホだろ」




カワイイ遊也…そんなにムキにならなくても…

子供みたい……




「イチゴ牛乳はな、俺に幸せを与えてくれるんや…」




遊也が、微笑みを浮かべ妄想の世界に……飛んで行った。




「アホくさ…全部飲んじった。ごめんな〜」




そう言って蒼は、飲み終えたパックをゴミ箱に投げた。




「ナイスシュート!俺」




蒼は、小さくガッツポーズをして教室を出て行く。




「蒼っおまえ!待てやぁ〜っ!」




はぁ……また始まった……。


蒼と遊也のケンカ……